11月15日(金)、成人学習部・女性学習部共催による恒例の社会見学が実施されました。今回の行き先は、名古屋城と昭和日常博物館(北名古屋市歴史民俗資料館)です。
毎年、社会見学は好天に恵まれているのですが、今回は、1週間前から当日の予報が雨マークだったので、毎日お天気のことばかり気にしていました。そして、念じ続けた甲斐があってか、前日には曇りの予報に変わりました。
曇天のもと、役員を含めて49名の参加者を乗せたバスが、予定通り、9時に開明公民館を出発しました。一般道を通り、約1時間かけて、最初の目的地である名古屋城に到着。正門を入ってから、参加者は自由行動となりました。
ここからは、名古屋城での筆者の行動を記しておきます。
正門を入っていきなり目に飛び込んできたのが、「菊花大会」の看板。西之丸広場の両脇にテントが立ち並び、色とりどりの菊の花が展示されていました。菊の花々に秋の風情を感じながら、まずは一回りしようと思い、天守閣へと歩を進めました。
本丸御殿の横を通り過ぎると、忽然と全貌を現すのが名古屋城の天守閣です。残念ながら、現在天守閣は閉鎖されており、外から見るほかありませんが、その威風堂々とした佇まいは実に美しく、時を超えて、見る者を魅了します。
そこから御深井丸へと進み、乃木倉庫を見たあと、西之丸に戻って、西の丸御蔵城宝館に入りました。ここでは「名古屋城と名古屋まつり」という企画展が開催されていて、昔の絵巻や刀剣などを鑑賞しました。江戸時代に描かれた絵巻で当時の風俗を見ていると、その時代に入り込んだような気がして、ロマンを感じます。
そのあと、いったん正門を出て「金シャチ横丁」に行き、少し早いお昼ご飯を食べました。私が注文したのは「山菜きしめん」。食べ終わってお店を出ると、参加者の一団が、お好みのお店を探して行きつ戻りつしていました。お店が混む前に食べてしまおうという魂胆は、私の専売特許ではなかったようです。
再び正門から入場し、改めて本丸御殿に向かいました。尾張藩主の住居かつ藩の政庁として建てられた本丸御殿には、たくさんの部屋があり、そのどれもが黄金色の装飾が施されていて、まさに豪華絢爛。とりわけ、奥の方に行くほど豪華さが増していました。徳川御三家の1つ、尾張徳川家の栄華に感じ入った次第。
ついで、別の入口から、本丸御殿に付設された湯殿書院・黒木書院に進みました。こちらは係員による解説つきです。藩主専用のお風呂が、現在のような湯船ではなく、サウナ式の蒸風呂であったことを初めて知りました。黒木書院は、質素で落ち着きのある部屋でした。
ここまで見学して、集合時間が近づいていることに気づきました。家人から頼まれていたものがあり、取り急ぎ、正門北側の土産物店に行って買い物をしました。時間の関係から、東の方にある庭園にまで足を延ばせなかったのが残念でした。
それにしても、名古屋城で出会う外国人観光客の多いこと。もしかしたら日本人より多いのではと思えるほどでした。異文化理解なんて大袈裟なものではありませんが、“YOU”たちの言動を観察していると、どれだけでも時間をつぶせそうな気がします。
13時にバスに集合し、今度は北名古屋市に向けて出発です。35分ほどかけて、北名古屋市役所東庁舎駐車場に到着。そこから参加者は、隣接する昭和日常博物館に移動しました。膨大な数の昭和の生活資料を集めた、この博物館は、最近マスコミに取り上げられることが多いのですが、ほとんどの参加者にとって初めての訪問だったようです。
メインの展示会場は3階、また地下1階には自動車やオートバイが展示され、2階にも小規模な展示コーナーがあります。最初に全員が3階に上がりました。
ダイハツの「ミゼット」が出迎える展示会場に足を踏み入れるや否や、意識は一気に昭和へとワープします。皆さん、昭和30年代を中心とした展示物に興味津々で、「これ、懐かしい」「これ、家にあった」「これ、持っていた」などという声が飛び交い、騒がしいくらいに思い出話に花が咲きました。
折しも、「ショウワ・キュイジーヌ・リバイバル」という特別展が開催中でした。昭和の家庭料理のレシピを再現するという企画です。リアルに再現された料理の数々は、令和の目から見ても、実に美味しそうでした。参加者が思わず足を止めて見とれていたのも、無理からぬことです。
地下1階に行くと、「クラウン」「コロナ」「セドリック」「ブルーバード」といった名車たちが、昭和30年代の姿で待っていてくれました。とはいえ、これらの車は当時の庶民にとっては高嶺の花ではなかったでしょうか。むしろ、高級車の隣に控えめに並ぶ、「ミゼット」のような小型三輪トラックや「スバル360」の方が、より身近な存在だったように思います。もちろん、ここでも参加者からは、「わぁ、懐かしい」という声がしきりに響いていました。
15時にバスに集合し、帰路につきました。この移動中に小雨が降ってきました。しかし、公民館に到着したころには雨はやみ、16時にバスを降りて解散。今回は秋晴れとはいかなかったですが、それでも終始「傘いらず」だったのは、本当にラッキーでした。
参加者の皆さん、大変お疲れ様でした。今回は江戸時代と昭和時代という2つの時代を探訪する旅でしたが、満足していただけたでしょうか?
よかったら、来年もぜひ社会見学にご参加ください。